2008年06月18日

クローン技術にみる愛の欠如

愛犬のクローン作ります」なんて話がもう現実のものになってきたようだ。まだまだ技術的に大丈夫なのか(クローン犬の寿命は短くならないのかなど)という心配はあるが、クローンを作ることはできるようだ。

しかしこのビジネス、やっぱりちょっと気持ち悪い。猫や犬を愛するというのはどういうことなのかを改めて考えてみると、この技術の意味がよくわからなくなる。

犬の「見た目」を愛するのなら、クローン技術は役に立つかもしれない。毛並みの良いチャンピオン犬のクローンを作れば、かなり元の犬と似たクローンが産まれるだろうから、それで儲かったりするのかもしれない。しかし、こういう「愛し方」ってちょっとちがうんじゃないのと僕は思ってしまう。

犬であれ猫であれ、個々の動物に名前を付けて、「交換不能」な存在として付き合うというのが普通だろう。個々の犬とずっと寄り添い、ずっと関わってきたという歴史が飼い主との絆を形成する。共に過ごすことで時間をかけて築いた一回きりの関係だからこそ、そこに大きな意味が生じる。

そういう意味で言うと、クローン技術によって同じ遺伝子の犬を作ったとしても、それは「別の犬」であって、元の犬と同じものでは絶対にあり得ない。死んでしまった愛犬の遺伝子からクローン犬を作っても、それは元の犬の復活とは言えない。大事なのは「遺伝子」ではない。個々の犬と築きあげられた「関係」こそが大事なのだ。

この先、クローン技術はさらに進み、広まっていくのだとは思う。しかし、それが人と人、人と動物の「関係」の軽視とつながるのだとしたら、それは病的な社会をもたらすものだとしか思えない。

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クローン猫は瓜二つにならなかったそうですが・・
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2008年06月11日

秋葉原〜トヨタは変わってないのか

秋葉原の通り魔事件についてもうひとつ。職場(トヨタの下請け工場)についての加藤智大容疑者の発言。

「作業場行ったらツナギが無かった/辞めろってか/わかったよ」
「あ、住所不定無職になったのか/ますます絶望的だ」
「それでも、人が足りないから来いと電話がくる/俺が必要だから、じゃなくて、人が足りないから/誰が行くかよ」
「誰でもできる簡単な仕事だよ」
「別の派遣でどっかの工場に行ったって、半年もすればまたこうなるのは明らか」
「仕事に行けっていうなら行ってやる/流れてくる商品全部破壊してやる」

トヨタの自動車組立工場の非人間的な職場環境については、もう20年以上も前に『自動車絶望工場』という有名なルポが書かれている。そのころと比べたらもうさすがに変わったんだろうなと思っていたのだけど、加藤智大容疑者の言葉を見る限り、トヨタは本質的には何も変わっていないということだろうか?

『自動車絶望工場〜ある季節工の日記』(鎌田慧)

【秋葉原無差別殺傷】人間までカンバン方式

関東自動車内の実際の状況について詳しい

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秋葉原〜どうしようもない時

秋葉原の通り魔事件、犯行自体も大変ショッキングだったけれど、携帯サイトに残されていた犯行に至るまでの加藤智大容疑者の言葉にも大きなショックを受けた。

犯人が吐露する言葉の多くは、かなり普遍的な悩みと言えるようなもの。僕自身が欝な気分におちいった時に感じてしまうものとそれほど大きくは違わないものも多いのだ。孤独感、挫折感、自己嫌悪、自己否定・・・。これらの書き込みによって犯人は「救い」を求めていたのかもしれないが、救いは得られず、万人に対する憎悪のようなものが爆発する。

「県内トップの進学校に入って、あとはずっとビリ。高校出てから8年負けっぱなしの人生」
「見た目と中身、どちらが先かと言われれば見た目が先です。不細工は中身がどんなによくても見てもらえません」
「彼女がいれば、仕事を辞めることも、車を無くすことも、夜逃げすることも、携帯依存になることもなかった/希望がある奴にはわかるまい」
「ただいま、と、誰もいない部屋に向かって言ってみる」
「『死ぬ気になればなんでもできるだろ』/死ぬ気にならなくてもなんでもできちゃう人のセリフですね」
「イライラします。みな殺してしまいたいです。何か壊れました。私を殺したのはあなたです」
「勝ち組はみんな死んでしまえ」
「うわべだけの友達、言葉だけの友達、みんな敵、本当の友達が欲しい、なんか悪いことした?」
「『誰でもよかった』/なんかわかる気がする」

あまりにも異常な犯行のように見えるかもしれないが、いくつかの間違いが連鎖すれば誰もが歩みうる道ではないかという気もする。このような事件をもたらした現代日本の社会の歪みを少しずつでも修復する努力が必要なのだと思う。石原慎太郎は「警察力の強化ではどうしようもないし、このような事件を防ぐことは不可能だ」というようなことを言っているが、問題を認識していながら解決のために動かないのであれば、行政に携わる資格はない。

僕自身は、ひどい状況になりそうになる時に音楽にかなり救ってもらってきた。時によってレディオヘッドだったり、the Whoだったり、coccoだったり、Smashing Pumpkinsだったり。そして、悩みを抱えながら踊る。思い切り泣く。どうしようもない時には、頭で考えてもどうしようもない。体を動かして痛みを和らげるしかない。少しの間だけでも切り抜けることはできる。

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2008年06月02日

エスカレーターの片側歩行は危険?

エスカレーターの片側歩行は危険な慣行「歩くな!危険」by 呉智英

エスカレーターでの片側歩行は危険だからやめましょうっていうタイトルが気になって読んでみたけど・・・なんじゃこりゃ。説得力まったく無し。たしかに片側歩行には危険性もあるようだし、「そこまで急がなくても」という意見もありだとは思うが・・・名古屋地下鉄のエスカレーター逆行事件と片側歩行がどうして同列に論じられるのか?歩行者の傘がひっかかったら「将棋倒し」になるって?そんなバカな・・・。いくらなんでも飛躍しすぎだろう。

結論。これはどうやら、本多勝一を誹謗中傷せんがための低レベルなこじつけ記事のようだ。あほらしい。こういうのがトップページのトップに載っちゃうあたりに、MSN産経ニュースの劣悪さがよく現われている。

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2008年05月19日

毛皮は環境にやさしい?

「毛皮はエコ」福岡でファッションショー
 毛皮製品のブランド「ロイヤル チエ」を展開するレイナ(福岡市)は16日、
福岡市のホテルでファッションショーを開いた。今年のテーマは「エコ」。
ポリエステル製のリサイクル生地にチンチラなどの高級毛皮を
あしらったドレスを披露した。今井千恵社長は
「毛皮は養殖。100年は使え、環境にも優しい」と話した。(asahi.com)


毛皮はエコ?環境対応素材?環境にやさしい?毛皮業界がこんな奇妙なことを言いだしているとは思わなかった。

毛皮獲得のためにどれだけの密猟が行われてきたか、どれだけの動物が絶滅の危機に追いやられてきたかという事実ひとつ思い出すだけでも十分だろう。仮に「ロイヤル チエ」のファー製品がすべて「養殖動物」の毛皮を使用したものであったとしても、「毛皮は環境にやさしい」とは言えない。毛皮人気の裏には必ず密猟の危険がついてまわるのだから。ミンクやチンチラの毛皮のコートやジャケットは、100万円前後で取引されているのだ(珍しい動物の毛皮製品だと1000万円以上・・・)。毛皮を販売する限り、密猟の危険は無くならないだろう。深刻な環境破壊だ。

毛皮業界のサイトをのぞいてみると、「毛皮は環境にやさしい」という主張の根拠は、どうやら「毛皮は長持ちするし、リサイクル時にも石油を使わない」ということらしい。うーむ、それだけか・・・。毛皮をいかに入手するか、いかに加工するか、また養殖動物をいかに維持管理しているかという話はまったく無し、というか伏せられている。仮に百歩譲って、毛皮こそが環境にやさしいのだとしたら、いったいどうして「ポリエステル製のリサイクル生地」と合わせて使うことをアピールしたりしているのか・・・理解に苦しむ。

それに、言うまでもなく、毛皮を剥がれる動物には「やさしくない」のである。僕はベジタリアンではないし、動物の毛皮使用に全面反対するつもりもない。しかし、動物の命をいただいて仕事をしている人間は、少なくとももっと謙虚になるべきではないか?自分勝手な屁理屈で「優しさ」を演出するなんて最低だと思う。


ちなみに、イギリスの歌手レオナ・ルイスが『I'd Rather Go Naked Than Wear Fur(毛皮を着るくらいなら裸でいるほうがいい)』という毛皮反対キャンペーン(by PETA)に参加して、ヌードを披露するのだとか。しかし、彼女は当初、ヌードには自信が無いとして参加をしぶっていた模様。毛皮反対はいいとして、脱がせる圧力のようなものがあるのかなと・・・少し妙な気もする。

Leona Lewis「Bleeding Love」動画視聴

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タグ:YouTube 動画
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2007年10月23日

ねこ鍋の大盛り

はっちゃん」や「ピアノを弾く猫たち」「言葉を話す猫たち」など、当ブログでは何度か猫が登場してますが、今日もまた猫ネタです。最近、「ねこ鍋」なるものが流行っているということを知りました。まずは、ねこ鍋の映像を見ていただきましょう。

これが「ねこ鍋」です(YouTube動画)

ねこ鍋」というのは、土鍋の中にすっぽり収まって眠る猫のかわいさを楽しむものです。いやぁ、かわいい。数匹の子猫が身を寄せ合って鍋に収まったり、大盛のねこ鍋の「具」がこぼれそうになったりするところとか・・・。

←「ねこ鍋の写真集」も発売されます

←「ねこ鍋のDVD」も発売されます

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2007年10月12日

グーグル革命の衝撃

前回の記事と関連して思い出したのだけど、数か月前にNHKスペシャルで「"グーグル革命"の衝撃〜あなたの人生を検索が変える」という番組を見た(vivianさんがコメント欄で書かれているのとおそらく同じ)。グーグル検索が情報面でも、ビジネス面でもとてつもなく重要な存在となっていることを示したドキュメンタリー番組だ。

グーグルの上位15位に入らなければ、あなた方のホームページはこの世に無いも同然

番組ではこんなことまで言われていた。グーグル検索にかかってこない情報(店・商品・企業・アーティスト・・・)はこの世に存在しないに等しい・・・。これは恐ろしいことだが現実にそうなってきている。僕自身、何をするにもまずグーグル検索で情報を調べているし、そこで出てこない情報を別の手段で調べることが減ってきている。
←本「グーグル革命の衝撃」

このブログの話をすると、話題のキーワードで検索上位となるかどうかでアクセス数が大きく変動するというのを実際に体験している。たとえば、当ブログではビリー・ジョエルの来日情報を来日前から詳しく提供していたためか、昨年末のビリー・ジョエル来日前後には検索サイトで関連キーワードで1位にランクされていて、一日のアクセス数が2000を越えることもしばしばあった。これは、最近のアクセス数の約10倍の数字で、いかに検索の影響が大きいかがわかる・・。
←DVD「グーグル革命の衝撃」

グーグル検索の順位はいろいろな計算式から導き出されているようだが、基本的には(1)検索キーワードとの関連の深い記事で、(2)ネット上で評判となっている質の高いものが上位ランクされる仕組みになっているようだ。(2)については、記事へのアクセス数や被リンク数などから判断しているようだ。しかし、これらを逆に利用して、上位表示されるように努力しようという動きも当然出てきている(検索エンジン最適化=SEOなど)。それがさらに変に過熱すると、前回書いたように、検索サイト上位表示だけを目的とした意味不明文が作られるようになってしまう。

検索はとても便利なのだけど、その悪用という負の側面と常に対峙しなければならない状況にある。検索が持つ負の側面はそれだけではない。検索によって埋もれてしまう情報を、本当に価値の無いものとしていいのだろうかという疑問も残る。良質な情報が埋もれてしまうことも起こってしまうだろう。少なくとも、そういう限界があるということを自覚しておく必要はある。またはもう一歩進んで、優良な情報を探索・発掘して紹介していくということをより多くの人が積極的にやっていくのが望ましいのではないかとも思う。

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2007年10月10日

検索サイトの悪用とユーキャンの不思議

楽譜・コード譜・タブ譜の探し方」や「洋楽歌詞の探し方」のように、グーグルなどでの検索のやり方についての記事を当ブログでもいくつか書いてきた。こういう検索システムは、世の中の有用な情報を見つけやすくするためのものだ。しかし、その検索システムを逆手に取った劣悪な商用ページがときどき目に付く。

ひどい時には、まったく意味を成さない検索用キーワードの羅列ページに引っかかることがある。たとえば、こんな感じ。

「ジッポーライターの販売店やsdカードリーダーやvivienne westwoodのライターがあるよ。 ライターはzippoやシカゴタイプにブランドや卓上にガンダムですよね。 ライターはガスやコピーに求人やプリンスやvivienne westwoodオーブライターです。」

さっぱり意味がわからないのだが、これは実際にあった例の「一部」だ(このまま検索すると出てくる・・・)。こういう記事の中にグーグル・アドワーズなどの広告が仕込まれていて、ページをいじっているうちにクリックしてしまうと、こういうサイトの作成者にお金がいくようになっている・・・。


今日はもう一つ変なものを発見した。「本日のブログ話題のキーワード」として「ユーキャン」という語が挙がっていたので不思議に思ってチェックしてみたら、妙な記事が異様に多くのブログで一斉に書かれていた。何が妙かというと、別々の人が書いているはずのブログ記事なのに、共通の文章が入れ込まれているのだ・・・。

「毎日先日からユーキャン通信講座でやっている資格の学習を進めてます」「帰ってから先日からユーキャン通信講座でやっている資格の勉強に取り掛かりました」「この日の先日からユーキャン通信講座でやっている資格の勉強の進度・・」「私の先日からユーキャン通信講座でやっている資格の勉強にはパソコンは絶対必要です」などなど。文章がややおかしくなるような場合にも、やや強引に共通の文字列が入れ込まれていることがわかってもらえるだろう。しかも、その他の文章も意味不明文であることが多い。

しかも、ブログ記事検索をすると確認可能だけど、これらが2007年10月09日の朝10時ころに集中して大量に書かれている。何なのこれはいったい??「ユーキャン」を「ブログで注目のキーワード」ランキングの上位に乗せるための策略か??

追記:さらに検索してみると、こういうのはもっと以前からもあるし、その後も続いていて、意味不明サイトが大量にある。で、そういうのを集めてるサイトもあって、「ユーキャンってこんなにも話題になってる!」なんて書かれてる。これ、ちょっとひどすぎなんじゃない?

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ちなみに、京都出身のミュージシャン「ゆーきゃん」は、静かで繊細ながらなかなか妖しい魅力も持ち合わせたアーティストです。
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2007年10月09日

ゆっぴ(9歳)@メロンパンのうた

メロンパンのうた」というのが流行の兆しを見せているそうだ。「おしりかじり虫」に続くヒットの予感などとも言われているので探して聞いてみた。この曲は「ゆっぴ」という小学生の女の子(9歳)が歌っているそうだが、なんと作詞・作曲も自分でやり、ギターも自分で弾いているそうだ。これが本当だとしたらなかなかすごい。というわけで音源。

YouTube ゆっぴ「メロンパンのうた」動画視聴!

むむむ・・・これは・・??歌は可愛らしいけど、うまくはなくって、いかにも小学生という感じだ(この力の抜け方が逆に魅力)。しかし、このギターはうますぎる。たぶん、ライブでは自分でも弾いているのだろうが、少なくともこの音源のギターは大人が弾いているようだ。

こちらでは10月24日に発売されるCDの音源が試聴できるのだが、YouTubeのバージョンとはアレンジが異なる。カップリング曲の「ドライブのうた」も合わせて試聴可能。「ドライブのうた」は快調で楽しい曲で、こちらもかわいらしくGOOD!安全運転してねというメッセージもあるからか、JAF(日本自動車連盟)のホームページでも聞けるようになっているそうだ。

「メロンパンのうた」「ドライブのうた」試聴!

「♪あんパンにはあんこがはいってる、カレーパンにはカレーがはいってる、だけど私が好きなメロンパンにはメロンがはいってない… ざんねん…」
ざんねんっていうのは、ギター侍?

ゆっぴ.jpg←ゆっぴ

ゆっぴちゃんのお父さんはアマチュアのフォーク歌手なのだそうだが、そういう環境なので小さい頃から音楽に触れてきたのだろう。9歳にして既にオリジナル曲が20曲以上あるというが、うーん、僕も子どもの頃は鼻歌でよく曲を作っていたけど(笑)、ちゃんとした曲が9歳で20曲というのならばすごい。

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2007年09月22日

小学生から「負け組」決定?

内容がお粗末で腹立たしいニュース・・・。今回も毎日新聞(MSN)から・・・。

小学生から「負け組」 勉強の目的見えぬ子供たち
「勉強が役に立つ」と考える東京の小学生の割合は、世界6都市の中で最低であることが、ベネッセコーポレーションが実施した学習調査でわかった。進学希望でも「四年制大学まで」が18%にとどまり、「中学まで」「高校まで」が合わせて21%と、6都市の中で最も“低学歴志向”が強い。学校外での勉強時間も3時間半以上が14%もいる一方で、「ほとんどしない〜1時間半」も半数以上いるなど、二極化が浮き彫りになった。
〜中略〜
学校の成績を7段階に分けた場合、最上位の「1」をとりたいと思っている子の割合も、東京は低い。最多は北京市の86%で、東京は49%。6都市中5番目だった。最下位はヘルシンキの19%だが、がんばれば「1」をとれると思う子供の割合になると、ヘルシンキは一転して5割を超える。北京のトップ(76%)と東京の最下位(37%)は変わらず、小学生の段階で「負け組」意識を持つ児童が東京には多いといえる。


う〜む・・・このまとめ方はひどい・・・。この記事は要するに、「高学歴があってもあまり役立たない」という考え方が広まっているからか、日本の子どもたちの勉強への熱意が下がっているという内容だ。

この問題提起については議論があるとは思うが、一読して不可解なのは、どうして最後にいきなり「負け組」などという言葉が出てくるのか、だ。好成績へのこだわりが少ないのだとしても、それは、東京の子どもたちが「負け組意識」を持っていることを表しているのではないだろう。高学歴を望まなくなったという、ただそれだけのことだろう。

ここであえて「負け組」という言葉を使われると、「負けるな!」「もう一度、高学歴志向を取り戻せ!」と言われているような気分になる。もっともっと勉強しないと負け組決定だぞと脅されているような感じだ。また、「低学歴の人は負け組だ」という安易で危険な発想も透けて見えてくる。そもそも、「勉強」という一つの尺度だけで勝ち組とか負け組とか言うことはできない時代になってきたのだから、こういう発想はもう時代錯誤なのだと思うのだが。

それから、勉強してる組としていない組に「二極化」しているという表現にも違和感がある。だいたい、勉強時間が少ない方の「極」が「(学校以外での勉強を)ほとんどしない〜1時間半」というのは、あまりにも幅が大きすぎるだろう・・・。小学校の授業以外に1時間半勉強している人を、「ほとんど勉強してない」グループに入れるのは変だ。

これはなんだか、「小学生ですでに勝ち組と負け組が二極化しているぞ」というイメージを捏造することで、塾などに行っていない子の親の危機感を煽ろうとしているようにも見える。このアンケートを実施しているのはベネッセコーポレーション(=進研ゼミ)だから、十分にありうることだ(それにまんまと乗せられたのが毎日新聞ということか…)。

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僕はべつに、勉強に励む意義を否定するつもりは無い。高学歴をうまくいかして成功する人も少なくは無いだろう。しかし、学歴があるだけではどうにもならないというのもまた事実だろう。勉強・学歴以外に社会で必要とされていることをいかに学ばせるか、そして、子どもたちの社会への関心を育てるにはどうしたらいいかという議論がもっと必要なのだと思う。
posted by muse at 21:57| Comment(2) | TrackBack(0) | 想い・日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする