
1. オール・アイ・ウォント
2. マイ・オールド・マン
3. リトル・グリーン
4. ケアリー
5. ブルー
6. カリフォルニア
7. ジス・フライト・トゥナイト
8. リバー
9. ケース・オブ・ユー
10. リチャードに最後に会った時
Blue
声の美しさ、アレンジの素晴らしさ、落ち着いたサウンドの気持ちよさ。『ブルー』というタイトルだが、決して鬱屈した音楽ではない。ちょっぴり恋のせつなさがあるが、伸びやかに軽く踊るジョニの歌声には、むしろ突き抜けたところがあって癒される。「名盤」と言われる有名な作品にもいろいろあるが(→ガッカリ名盤)、これは本当に素晴らしい作品だ。
冒頭からするりと引き込まれる不思議なサウンドを持つ「All I Want」。雑音のようにかぶせられるギターの不協和音、パーカッシブなギター、そしてパーカッションがどこかエキゾチックな雰囲気をかもし出す。ジョニのボーカルは、この不思議な空間を自由に飛びまわる小鳥のようだ。「My Old Man」は、ピアノと歌だけのシンプルで美しい曲。ジョニの空高く突き抜けるような高音ボーカルが、予測できない不思議な軌跡を描いて気持ちよく踊る。「Carey」では「All I Want」に似たサウンドが再び登場するが、こちらは背中をそっと押してくれるような前向きの力を感じるキャッチーな曲。「California」でも、ジョニの発する高音は名前も知らない不思議な鳥のさえずりのようで美しい。
YouTube「All I Want」by Holly Brook←これはHolly Brook(ホリー・ブルック)という女性シンガーのカヴァー・バージョンの映像。なんだか不思議な楽器(ダルシマー!)を使っての弾き語り。ジョニ・ミッチェル自身の映像は見つからなかった・・。
