本日、
Coccoのニューシングル「
音速パンチ」がリリースされた。じつにじつに5年ぶりのニューシングル!昨年から
くるりの
岸田繁らと「
Singer Songer」として活動するなどしていたCoccoですが、とうとうソロ活動にも戻ってきてくれた。
←DVD付・初回限定盤 →通常盤←→試聴はこちら。ビデオもあり←「
音速パンチ」。作詞・作曲は
Cocco、プロデューサーはいつもの
根岸孝旨。そうそう、これ、このロックな感じを待っていたのだ。分厚いギターが気持ちよく包み込む空間に巫女の美しい歌声が浮かぶ。ぎゅ〜んと上昇し、世界がぎゅわーんと開ける感じがとても気持ちがいい。ビデオ・クリップのCoccoの笑顔もまた、とても美しい。
僕が
Coccoにはじめて出会ったのは、彼女が
ミュージックステーションで「
強く儚い者たち」を歌っているのを見たときのこと。この時のパフォーマンスに、僕はものすごい衝撃を受けた。それまで僕は洋楽一色だったので、邦楽のアーティストをそれほど熱心にチェックしていなかったのだけれど、Coccoにはまったく圧倒されたのだった。それも、たった一目見ただけで。
「
強く儚い者たち」は今でもCoccoの曲の中で一番好きかもしれない。愛する人をあとに残し、大切なものを捜し求めて旅をつづけるうちに、人は変わってしまう。「
飛魚のアーチをくぐって 宝島が見えるころ 何も失わずに 同じでいられると想う?」この歌にはポジティブな色とネガティブな色が同居している。ネガティブなだけの曲ではないと想う。しかし、どっちにしても
とてつもない切なさが残る。作曲は
柴草玲、作詞が
Cocco、そして
根岸孝旨のアレンジ。ギュイギュイゆれる歪みギターやなめらかなギター・フレーズが
脳内快感リキッドの噴出スイッチを押しまくる。
「
強く儚い者たち」のシングルB面の曲も紹介したい。「
晴れすぎた空」。「
ベスト+裏ベスト+未発表曲集」にも収録されているのでご存知の方も少なくないだろうが、これまた名曲中の名曲だ。「
私の腕は どうしてあの日 あなたを抱いて 殺めなかった?」という歌詞も衝撃的だが、サウンドがまためちゃくちゃに気持ちいい。Coccoの曲の中で一番気持ちいい曲だと思う。歪んだギターも、深みのあるベース・ラインも、
ビートルズの
ストロベリー・フィールズ・フォーエバーを髣髴とさせるシンセ・サウンドも、すべてがCoccoの歌を気持ちよく浮遊させる。

←ベスト+裏ベスト+未発表曲集(「晴れすぎた空」も収録)

←クムイウタ(「強く儚い者たち」収録)
Coccoは来月3日にまた
ミュージックステーションに登場予定とのこと。楽しみだ。