なにを隠そう、
僕は歌がうまい(自分で言うなって・・)。カラオケに行くと、カルピスをたくさん飲んでしまって何度もトイレに行くことになるが、それはあまり関係ない。バンドでボーカルをやっている以上、自分の歌がうまいのを疑うまい。
・・えーと、駄洒落でした。すいません(笑)。まぁ、冗談はおいといて、歌が好きで、これまでずっと歌ってきたことはたしかです。そして、「
ボーカルほど、習得するのに時間のかかる楽器は無い」ということを日々、痛感しています。
いろんなアマチュアのバンドを見ていてよく思うのは、
一番下手くそなのはたいていボーカルだということです。ギターやドラムはそれなりに雰囲気を出せているのに、ボーカルがへろへろってバンドがとても多い・・。これは、
歌を重視するリスナーが多いことを考えると、かなり悲惨な事実と言えるでしょう。ボーカルさえうまければ、もっと人気が出るだろうになぁ・・と思えるバンドもときどき見かけます。(プロのミュージシャンでも、うまいボーカリストは少ないですが・・)
どうして、こんなにボーカルだけが見劣りするのか、理由はいくつかあります。(1)まず、ボーカルは一番手っ取り早く始められるパートだと考える人が多いこと。楽器を買う必要はないし、とくに練習をしなくても「始める」ことができます。でも、これは大きな間違い。(2)ちゃんとした声を出せるようになるためには、じつは、かなり体を鍛える必要があります。そして、体を作るのにはとても時間がかかるのです・・。
つまり、
いい声を出すためには体を鍛えなくてはいけないのに、それをやっていないボーカリストがかなり多い、ということが問題です。中には、「
俺たちはギター・ポップだからボーカルはどうでもいい」とかいう理屈をこねる人もいますが、人前で歌うからには、それなりの準備をしてもいいのではないかと思うわけです・・。
で、
何をどう鍛えるのかってことになりますが、基本はそんなに難しいことではありません。腹式呼吸をちゃんとやって、腹筋などを鍛えて、腹以外(あご・喉・肩など)の力は抜く。これだけのことでも案外すぐにはできません。時間がかかります。でも、これだけ気にしているだけでだいぶ変わるものです。基本はこれだけなので、教則本のたぐいはいらないのかもしれません。でも、僕は
福島英という人の本を読んでました。


あともう一つ、よく勘違いされてることのように思いますが、「
小さい歌声を出すのは大きい歌声を出すより難しい」です。体を鍛えればまず、それまでより大音量でよく通る声を出せるようになるはずです。でも「ささやく」ような歌い方や、ふっと力を抜いた色気のある歌声などはすぐにはできません。これらを安定して出せるようになるには、もっと体を鍛える必要があります。そして、これらができるようになると一気に表現力が豊かになるはず。
たとえば、
スマッシング・パンプキンズの
ビリー・コーガンなんかも、「小さい歌声」を絶妙に混ぜてるいい例でしょう。
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スマッシング・パンプキンズ動画@『メロンコリーそして終りのない悲しみ』YouTube スマッシング・パンプキンズ「ロケット」PV視聴!↓

他に、「音痴」「音程」の問題もあります。これは率直に言って容易には克服できそうにありませんが、上記のように体を鍛えて楽に「安定」した声が出せるようになるだけでも改善される部分はあります。