興味深い記事でした。『イン・ユーテロ』制作前、バンドからプロデューサーになってくれと要請されたスティーヴ・アルビニがバンドに返信したファックスの内容です。ミュージシャンとレコード会社の関係、プロデューサーとの関係について、考えさせられます。
「現時点でのきみたちにとって最良の策はまさに君たちがこの間言っていたことをそのままやることだと思います。つまり、数日間でレコーディングを済ませ、高いクオリティの内容をほとんど『プロデュース』することなく制作し、話のわからない会社の連中にはまったく関与させないこと」
「少しでもレコード会社の関与や妥協を許すつもりがあるなら一切関わり合いたくない」
「僕はバンドの音楽と存在についてのそのバンド自身の認識を正当に反映するようなレコードに関与することにしか興味はありません」
「あくまでもバンド本位にしか取り組まないので、サウンドを作り上げたり指示したりするようなこともしない」
「バンドから何かを求めていかないと何も始まらない」
「印税はあくまでもバンドにしかふさわしくない。もし300万枚も売れるようなことがあったとしたら、印税だとプロデュース料にはふさわしくない高額なものとなってしまう」
「1週間くらいでレコードを仕上げられないというのは、誰かがしっかりやっていないことだと思うよ」

