ロハス(LOHAS)Lifestyles Of Health And Sustainability:健康的で持続可能なライフ・スタイルロハスという言葉を聞いたことがある人はどのくらいいるだろうか?近年盛り上がりつつある「
健康的で持続可能なライフ・スタイル」のことだ。
持続可能というのはこういうことだ。近代以降の人類は大量の資源を消費して地球上で生活してきたが、このままの生活を続ければ
近い将来に資源は枯渇すると言われている。そこで、できるだけ地球への負担を減らし、人類と地球が「
永らく共存」できる生き方を模索していこう、というのが「持続可能性」追求の理念だ。さらに、ヨガ・アロマテラピーなどの心身の健康を追求する流れが合流したのが「ロハス」。
新しい理想的なライフ・スタイルと言うわけだ。「
スローライフ」 と言われていた流れも最近は「ロハス」に合流したように見える。
ますます注目されるようになってきたロハスだが、ロハスなアーティストとして真っ先に思いつくのが
スティングである。彼が自然環境保護を訴える運動にも積極的に参加してきたことはファンならご存知だろう。また、彼自身ヨガで精神・肉体の健康を追求し、平穏な環境で落ち着いた暮らしを実践しようとしている。ソロ活動以降の彼の音楽も、ロック・バンドであった
The Police の頃とは大きく路線を変え、心の平穏と癒しを重視している。しばしば牧歌的とも言われるが、決して懐古的ではない新しいスタイルを確立してきた点も見のがせない。
スティングはポリス時代も含めたくさんのベスト盤を出していて、初めて聞こうという人はどれを買うべきか迷うことだろう。僕がお薦めしたいのは
「スティング(ソロ)のベスト盤」と「ポリス・グレイテスト・ヒット」を別々にそろえるやり方。「
スティング&ポリス」のベスト盤は、曲数が少ない分「え!?それをはずすの??」という不満がどうしても残る。(ポリスについてはまた後日書きます)

不朽の名曲「
セット・ゼム・フリー」「
イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」「
フラジャイル」が入っているのはもちろんだが、他にも素晴らしい曲がずらりと並ぶ。不倫の恋を壮大なスケールで美しく描く「
ホエン・ウィー・ダンス」、川にボートを漕ぎ出し、亡くなった父親を海に葬ってあげたいと歌う「
オール・ディス・タイム」、物語の中の暗い森に迷い込んだような「
マッド・アバウト・ユー」、
エリック・クラプトンとの渋い共演曲「
イッツ・プロバブリー・ミー」、政治的虐殺の被害者の母・妻・娘たちによる強烈な抵抗のメッセ―ジ「
孤独なダンス」、確かなものは何も無いままに航海は続く「
ホワイ・シュッド・アイ・クライ・フォー・ユー」などなど・・・。どの曲も
深い悲しみ、無力感を乗り越えながらも冷静に強く生きていく力を与えてくれる。
各国盤で曲数・曲目が異なるが、日本盤は曲数が多く、選曲も「癒し度」が高くて良い。さらに、日本盤だけのボーナス・シングル「
テイク・ミー・トゥ・ザ・サンシャイン」がのどかで楽しい(最近売られているものには入ってないのかな?)。この曲は「
ホエン・ウィー・ダンス」とともに、
宮崎シーガイアのキャンペーン・ソングとしてCMでも流れていたので聞いたことがある方も多いのでは。(シーガイアは経営破たんしたという話も聞いたが、あれはどうなったのかな?)