さて、
ニートについて書いたついでに、
若者の自己実現への戦いをサポートする一枚を紹介します。
The Whoの「
QUADROPHENIA (四重人格)」!!

このアルバムは傑作『
トミー』と並ぶ、
ザ・フーの「
ロック・オペラ」作品の一つ。アルバムが一つのストーリーに沿って構成されているというものだ。しかし、このアルバムの魅力はそこにあるわけではない。「
僕はいったい何者なんだろう?」「
本当の僕はどこにあるのだ?」といったことを悩む若者、というのがこのアルバムのテーマなのだ。このテーマの元に素晴らしい楽曲がずらりと並んだ2枚組の作品である。ギタリスト
ピート・タウンゼンドの「
ロックンロールは我々を苦悩から逃避させるものではない。悩みつつ、踊らせてくれるのだ」という言葉は有名だが、このアルバムはこれをまさに体験できる最適の一枚だという意味で、彼らの最高傑作といっていいだろう。
ジョン・エントウィッスルのベースが踊りまくる「
リアル・ミー」に始まり、流行を追う自分自身に葛藤する「
カット・マイ・ヘアー」、孤独の先に自己実現への希望を勝ち取る「
ぼくは一人」、浜辺で生と死と愛を想う「
海と砂」、そして最終的なキーワードを提示し感動の中で幕を閉じる「
愛の支配」。他にも「
ダーティ・ジョブ」「
ドゥローンド」「
アイヴ・ハド・イナフ」など大いに盛り上がれるロック・ナンバーも多い。ドラムの
キース・ムーンがユーモラスな歌声を聞かせる「
ベル・ボーイ」も楽しい。
ひとつ難癖をつけるとすれば、対訳があまり良くない部分が散見されることだろうか(こういうのは多いけどね)。たとえば、「
ぼくは一人」では「
I'm one」と「
I'm the one」の重大な違いを訳しわけていない・・・。また、「
ドゥローンド」は英題は「
drowned」なのだが、これは正しくは「ドゥラウニド(せめてドゥラウンド)」と発音するべきなので「ドゥローンド」はおかしい・・・。(ま、細かいことですけどね)
このアルバムは「
さらば青春の光」として映画化もされた。(こちらのDVDも昨年発売されていたそうだ。)こちらは
The Police のスティングが出演していることも話題になった作品。

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