2008年05月30日

クラシックは不要なのか?

大阪府の橋下徹知事は30日の部局との公開議論で、
改革プロジェクトチーム(PT)が補助金廃止を打ち出している
大阪センチュリー交響楽団をめぐり、
行政に携わったり、財界の人だったり、そういう層は、
ちょっとインテリぶってオーケストラだとか美術だとかなんとか言うが、
お笑いの方が根づいているというのが素朴な感覚
」と発言した。
asahi.comより


このブログはロックやポップスの音楽が中心で、クラシックはあまり取り上げていない。僕自身は、モーツァルトラヴェルなどを除くと、それほどクラシックを好きでもない。また、たしかに、クラシックの演奏家や愛好家の中にはインテリぶった人もいるし、腹の立つタイプの人間もいる(これはロック愛好家でもあり得ることですが)。しかし、それでもなお、今回の橋下知事の発言には納得できない。腹立ちすら覚えるのである。同じ論法で行けば、多くの芸術活動が抹殺される危険を感じるからである。

お笑いが一般的人気を博しているのは事実だろう。しかし、一方でクラシック音楽や美術の愛好家もたくさんいるのだし、彼らの精神的な幸福のためにこれらの芸術に接する機会を行政は保障する義務があるのだと思う。お笑いファンより数が少ないから無視していいとは言えない。また、オーケストラのような形態のクラシック音楽は、補助無しではなかなかやっていけない場合が多いという事実を無視することはできない。お笑いは補助が無くても自律的にやっていける環境が基本的には整っているのだから、お笑いとオーケストラを同一に語るべきではないのだと思う。

それに、人気のあるものだけ残ればいいというのならば市場原理に任せればこと足りる。行政の存在価値はゼロだ。しかし、そんなことをするとお手軽で低俗な文化だけが残っていくことになる可能性もある。だからこそ、行政が芸術に関わる意義があるのではなかったのか?(お笑いが必ずしも低俗だとは思いませんが)


リンク:オーケストラへの補助金は「遊興費」なのか?

以上が理屈からの反論だが、それ以前に知事の人間性を問題にすべきなのかもしれない。財政事情から補助金打ち切りはやむを得ないのだという説明ならば理解はできたかもしれない。しかし、いったい何が嬉しくて、一部の人の感情をわざわざ逆なでするような発言をしなくてはいけなかったのか・・・?知事としての適正を疑われてもしょうがないと思う。

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←平田オリザ『芸術立国論』
posted by muse at 18:27| Comment(2) | TrackBack(1) | クラシック&ワールド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
再開してたんですね。楽しみにしてました。

で、まったく同感です。

あ、TBしてみました。
Posted by ケイ at 2008年06月06日 16:54
ケイさん、どうもありがとうございます。
だいぶ長い間ほったらかしでしたが・・・再開してました。
ラヴェル、いいですよね。TBもどうもありがとうございました。
Posted by muse at 2008年06月07日 23:30
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