2007年09月22日

小学生から「負け組」決定?

内容がお粗末で腹立たしいニュース・・・。今回も毎日新聞(MSN)から・・・。

小学生から「負け組」 勉強の目的見えぬ子供たち
「勉強が役に立つ」と考える東京の小学生の割合は、世界6都市の中で最低であることが、ベネッセコーポレーションが実施した学習調査でわかった。進学希望でも「四年制大学まで」が18%にとどまり、「中学まで」「高校まで」が合わせて21%と、6都市の中で最も“低学歴志向”が強い。学校外での勉強時間も3時間半以上が14%もいる一方で、「ほとんどしない〜1時間半」も半数以上いるなど、二極化が浮き彫りになった。
〜中略〜
学校の成績を7段階に分けた場合、最上位の「1」をとりたいと思っている子の割合も、東京は低い。最多は北京市の86%で、東京は49%。6都市中5番目だった。最下位はヘルシンキの19%だが、がんばれば「1」をとれると思う子供の割合になると、ヘルシンキは一転して5割を超える。北京のトップ(76%)と東京の最下位(37%)は変わらず、小学生の段階で「負け組」意識を持つ児童が東京には多いといえる。


う〜む・・・このまとめ方はひどい・・・。この記事は要するに、「高学歴があってもあまり役立たない」という考え方が広まっているからか、日本の子どもたちの勉強への熱意が下がっているという内容だ。

この問題提起については議論があるとは思うが、一読して不可解なのは、どうして最後にいきなり「負け組」などという言葉が出てくるのか、だ。好成績へのこだわりが少ないのだとしても、それは、東京の子どもたちが「負け組意識」を持っていることを表しているのではないだろう。高学歴を望まなくなったという、ただそれだけのことだろう。

ここであえて「負け組」という言葉を使われると、「負けるな!」「もう一度、高学歴志向を取り戻せ!」と言われているような気分になる。もっともっと勉強しないと負け組決定だぞと脅されているような感じだ。また、「低学歴の人は負け組だ」という安易で危険な発想も透けて見えてくる。そもそも、「勉強」という一つの尺度だけで勝ち組とか負け組とか言うことはできない時代になってきたのだから、こういう発想はもう時代錯誤なのだと思うのだが。

それから、勉強してる組としていない組に「二極化」しているという表現にも違和感がある。だいたい、勉強時間が少ない方の「極」が「(学校以外での勉強を)ほとんどしない〜1時間半」というのは、あまりにも幅が大きすぎるだろう・・・。小学校の授業以外に1時間半勉強している人を、「ほとんど勉強してない」グループに入れるのは変だ。

これはなんだか、「小学生ですでに勝ち組と負け組が二極化しているぞ」というイメージを捏造することで、塾などに行っていない子の親の危機感を煽ろうとしているようにも見える。このアンケートを実施しているのはベネッセコーポレーション(=進研ゼミ)だから、十分にありうることだ(それにまんまと乗せられたのが毎日新聞ということか…)。

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僕はべつに、勉強に励む意義を否定するつもりは無い。高学歴をうまくいかして成功する人も少なくは無いだろう。しかし、学歴があるだけではどうにもならないというのもまた事実だろう。勉強・学歴以外に社会で必要とされていることをいかに学ばせるか、そして、子どもたちの社会への関心を育てるにはどうしたらいいかという議論がもっと必要なのだと思う。


posted by muse at 21:57| Comment(2) | TrackBack(0) | 想い・日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
museさん、少しご無沙汰でした。
僕のブログにコメント、どうもでした。

「負け組」って言葉を使って強迫観念にうったえて、競争に駆り立てようとしている感じが嫌ですね。この言葉は、社会による、個に対する“いじめ”の空気を感じさせます。

他人と競争して勝つのでなく、自分自身に克つことを教える社会が望ましいはずですが。
Posted by ysheart at 2007年09月24日 18:30
ysheartさん、どうもありがとうございます。

負け組とか負け犬とか・・・最近こういう言葉がよく出てきますよね・・・。人それぞれにいろんな生き方があり、いろんな幸せの感じ方があるのに、どうも狭い見方で勝ち負けを言ってしまう風潮があるのが気になります。
Posted by muse at 2007年09月29日 23:49
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