2006年11月07日

いじめによる自殺予告

いじめによる自殺を予告する封書が文部科学相のもとに届いたことが話題になっている。文部科学大臣・伊吹文明氏は封書の内容・全文を公開し、「誰かに気持ちを正確に伝えて。世の中が君を放っているわけではないことを理解してほしい」と呼びかけている。妙に悠長で気の抜けたメッセージだという気がする。これではまるで、「気持ちをちゃんと伝えられなかった君も悪い」と言っているようなものではないか。どうして「私はあなたを助けたい。絶対に死んではいけない、死なないでくれ!」と言わないのか?そして、イジメ防止のため全力で動いている姿勢をまず示すべきであろう。

自殺予告文の筆者は、これまでいじめを受けてきたこと、それについて親や担任の教師に訴えてもちゃんと取り合ってもらえなかったことを、実名を挙げずに記している。そして、11月11日(土)に学校で自殺すると予告し、12日(日)には「いじめ」に関わった生徒らも同じ場所で責任を取って自殺するようにと書いている。本文では本人はどこの学校の生徒であるかを明らかにしておらず、生徒の特定を急いでいる状況のようだ。

これまでにも生徒から行政や学校への自殺予告事件は何度か起こっているが、これほど事件が大きくなったのは初めてではないだろうか?伊吹大臣は封書内容を公開した理由について、いじめを許さない行政府の姿勢を示すためだとしている。しかし、これはかなり危険な選択でもある。この予告文自体が実は「いたずら」である可能性も充分ある気はするのだが、筆者が不特定の状態が続けば、11日に全国で同時多発的に自殺の連鎖が起こってしまう危険性すらある。そこまでいかなかったとしても、同様の自殺予告+自殺を助長しかねない・・・。(追記:予告日を過ぎたが、実際に自殺が連鎖してしまっているようで非常に残念・・どうにかならないものか・・・)

(Yahoo!ブログでは記事の転載機能によってこのニュースとメッセージが急速に広められたようだ→あなたの善意の転載で自殺予告の子供を救って下さい!!

このような形ですでに大きく公表された今、この際、この一週間を「イジメについて考える週」にしてはどうだろうか?

政府として、学校として、具体的に「イジメ問題全般」の解決に向けて動いている様子が見えれば、この手紙の差出人も心を動かされるだろう。学校だけではなく、家庭でもだ。もちろん、イジメ問題には容易に解決できない部分もあるだろうが、イジメは絶対に許されないという意識をあらためて共有する必要があると思う。最低限、そのくらいのことをしなければ、日本の社会からイジメをなくすことはできないだろう。

最近「ジェントルハートプロジェクト」というNPOが公表したデータによると、「イジメはいじめられる方にも非がある」「いじめられても仕方のない子がいる」という回答が中学生や高校生では過半数を超えたそうだ。これは驚くべきデータである。いかにイジメが蔓延し、普通のことになってしまっているかを示しているのだろうが、それにしてもどうしてここまで歪んでしまったのか・・・。

★こういうメッセージは心に響く→君の投じた一石が、世の中にどう波紋を広げてゆくか、是非、見守ってください。

★自殺予告は「命を人質にした脅迫行為」であってフェアーではない、と非難する意見もある。この議・には納得できる部分もあるのだが、自殺は「追い詰められた者の最後の手段」であることを考えると、フェアーかどうかを議・する余裕はもはや無いのだと思う。しかも本件の場合、自殺しようとする者は救い出すべき被害者なのだから、フェアーかどうかという問題はさほど重要ではない気がする。(もちろん、「結婚してくれなきゃ死んでやるから!」という脅迫を受け入れるべきだとは思わないが・・・→ All is fair in Love.


ラベル:いじめ
posted by muse at 22:14| Comment(9) | TrackBack(14) | 想い・日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Posted by 命 at 2006年11月09日 20:14
命さん、どうもありがとうございます・・。このような形で命が失われることの無いよう、社会全体が良い方向に変わっていくことを祈るばかりです。
Posted by muse at 2006年11月10日 13:30
石原都知事がこの件にコメントをしたそうです。

「とにかく親が関与すべきではないか。私なんか、子どもにけんかの仕方を教えた。非常に効果があって、たちまち相手を倒したら小学校で番長になっちゃった・・・・・自分で戦ったらいい。ファイティングスピリットがなければ、一生どこへ行ってもいじめられるのではないか」

「親が関与するべき」だというのはそのとおり。なんでもかんでも学校や教師のせいにしてもしょうがないでしょう。しかし、石原慎太郎氏の「戦え」という発言は、少なくともこの状況ではあまりにも突き放した態度です・・・。いじめによって自殺してしまうような子どもたちが周囲の人々から受けているのは、まさに石原都知事のような反応なのでしょう。
Posted by muse at 2006年11月10日 20:53
TBありがとうございます。

>どうして「私はあなたを助けたい。絶対に死んではいけない、死なないでくれ!」と言わないのか?そして、イジメ防止のため全力で動いている姿勢をまず示すべきであろう。

仰るとおりだと思います。ですが、きっとイジメ防止のため全力で動いていないから、「私はあなたを助けたい〜」と言わないのではないか、と密かに思っています。
Posted by 春霞 at 2006年11月11日 22:05
muse さん

こんばんは。
ご丁寧なコメントありがとうございます。

私の場合は、教育基本法や憲法は改正賛成なので、ちょっと意見が違いますが、おっしゃることはよくわかります。

今の状況を見ていると、仏作って魂入らず・・になりそうな予感ですね。

非常に難しい問題ですが、なんとか改善していきたいものですね。
Posted by 「感動創造」 at 2006年11月13日 17:29
春霞さん、どうもありがとうございます。
文科省の言い方にはあんまり熱意は感じられないですよね・・。結局、土曜日には自殺の報道は無かったように思いますが、日曜日には自殺者が出ていますね・・。本件と直接のつながりがあるのかどうかはわかりませんが、いじめ対策が充分できていない現状を示しているとは言えるでしょう。
Posted by muse at 2006年11月13日 18:41
「感動創造」さん、どうもありがとうございます。

今回の騒動で「いじめ」問題への注目が高まったわけですが、僕は「教育基本法」等を改正してもこういった問題が解決できるとは思えないんですよね・・。自民党は基本法の改正にやけにあせってる感じですが、「いじめ」問題などへの具体的な改善策を議論することが優先されるべきだというのが僕の考えです。
その場合、おそらく学校教育だけでなく、家庭での教育も議論されることになるはずです。ますます、一筋縄ではいかない問題に見えますが、なんとかしていかなければならないでしょう・・・。
Posted by muse at 2006年11月13日 19:03
はじめまして、TBありがとうございます。
いいブログですね。拙ブログはなんとなく時事ネタが主流になっていますが、本当は音楽ネタもかきたいと思ってます。
紹介されているクラプトンのレイラ(3大ギタリスト編)見てしまいました。みんな若い!! ジェフベックも孤高じゃない。
すばらしい、年をとり、ずっとロックから離れてましたが、今年のストーズを見に行ってからまたメラメラとロック魂が復帰してしまいました。また遊びにきます。
Posted by dr.stonefly at 2006年11月22日 15:57
dr.stoneflyさん、どうもありがとうございます。
僕の場合、音楽ブログのつもりだったのが時事ネタにも手を出してしまっている・・・という状況です。
クラプトンもストーンズも、まだまだ燃えてますよね。素晴らしいことです。
音楽ネタも是非どんどん増やしてください。こちらからもまたうかがいます。

Posted by muse at 2006年11月22日 18:48
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