ストーンズの代名詞ともいえるリフ主体のギター・プレーも好きだが、キース・リチャーズのボーカル曲が僕は好きだ。ローリング・ストーンズのボーカルといえばミック・ジャガーだろうと思われるかもしれないが、キースのボーカルも味があって素晴らしい。キースにしか出せない味というのがあるのだ。ミック・ジャガーに勝るとも劣らぬ、アクの強い個性的なボーカルである。
『メイン・ストリートのならず者』の「ハッピー」はキース・リチャーズのボーカル曲の代表だろう。昔のキースの曲にはキャッチーな曲が多い。『女たち』の「 ビフォー・ゼイ・メイク・ミー・ラン(before they make me run)」もキャッチーな曲だ。キースのかっこいいリフとちょっと変な声が楽しめる。『アンダーカヴァー』の「ワナ・ホールド・ユー(wanna hold you)」もキャッチーなラヴ・ソングで、とても癖になる曲だ。キースのボーカル・メロディが延々と頭の中で循環を続ける。



ストーンズの最近の作品では、キースのボーカルに味が出てきてその素晴らしさが目立ってくる。『スティール・ホイールズ』の中では、僕はキースの「スリッピング・アウェイ(slipping away)」が圧倒的に一番好きだ。どこまでいっても不安定な感じが切々と歌われる名曲。サビの部分に殴りこんでくるミックの無粋なコーラスが邪魔だと思えるくらい、キースのボーカルが素晴らしい。『ストリップト』に入っているこの曲のライブ・バージョンもぞくぞくするような名演奏だ。こちらではミックも良い雰囲気のコーラスを添えている。『ヴードゥー・ラウンジ』でも「ザ・ワースト」、「スルー・アンド・スルー」でキースの素晴らしいボーカルが聴ける。「ザ・ワースト」もキースの代表曲だろう。俺はお前にとって最低の男だ・・・俺に近づくなって言ったろ・・・。キースの生の言葉だ。「スルー・アンド・スルー」は6分にもなる大曲。最初は渋く、そしてだんだんと盛り上がっていくあたりに興奮する。『ブリジズ・トゥ・バビロン』でもキースが光っている。僕は、このアルバムの中ではキースの「You don't have to mean it」と「How can I stop」が一番好きだ。「ユー・ドント・ハフ・トゥ・ミーン・イット」は、レゲエ・テイストのある軽いのりと、甘くやさしいキースのボーカルがとても気持ちいい。「ハウ・キャン・アイ・ストップ」は、キースが静かに静かに、しかし熱い想いを歌うというラヴ・ソング。この曲で聴けるような味のある歌唱はミック・ジャガーにはできない。キースがいかに素晴らしいボーカリストであるかがわかる。



The Rolling Stones『Happy』←ダウンロード購入+試聴可能!
The Rolling Stones『Before They Make Me Run』
The Rolling Stones『Wanna Hold You』
The Rolling Stones『Slipping Away』←『スティール・ホイールズ』
The Rolling Stones『Slipping Away』←『ストリップト』
The Rolling Stones『The Worst』←
The Rolling Stones『Thru And Thru』←
The Rolling Stones『You Don’t Have To Mean It』←
The Rolling Stones『How Can I Stop』←
ラベル:ローリング・ストーンズ
キース心配ですよね。
またすぐカムバックくれることを祈るばかりです。
今回の来日ツアーでは、キース担当の2曲がいつも同じでちょっと寂しかったです。前回のForty Licksの時の、Thru and Thru もとてもよかったです。
The Television も好きです。Tom Verlaine のThe Grip of Loveも大好き!
オフィシャルの発表を信じれば、もう安心しても良いのかもしれませんが、「頭」を打ったとなるとまだ心配ですね・・・。無事に復帰できますように。
おぉー、Forty Licksの時には「Thru and Thru」もやってたんですか。僕はどちらかというと最近のキース・ボーカルの曲が好きなんですが、今回のツアーでは少なめでしたね・・・。
キース、どうやら(やっとこさ)退院できたみたですね。
頭打っちゃってたみたいなんで心配でしたが。
やれやれ。
どうも、ここ最近のストーンズのアルバムは、キースの歌モノも、
重要なウエイトを占めてるようです。
(あんまし、ギターのこと触れられなくなってるような・・)
確かに、あの雰囲気をド渋な歌声は、“枯れた美声”にも聴こえます。
誰にも真似できません。
やっと退院はできたようなんですが、元気にまたステージに上がってくれるまでは、まだ安心できません・・・。
そうですね。キースのボーカルの味は、ミックだけではなくて、誰にもまねできない独特なものですね。よくもこんなに「濃い」ボーカルが二人も集まったもんです。
TBいただいたのにお礼が遅れました、すいません…。
キースのボーカル曲、いいですよね〜!!
「ハッピー」みたいにロックな感じもいいですが、自分はフォーティーリックスの最後の曲、「Losing my touch」とかが好きです。
あの渋いバラードの声、あれに酔いました。(笑)
あと、「This place is empty」とかもいいですよね。
また日本にぜひきてもらいたいものです!
キースのボーカル曲は、本当にキースにしか出せない雰囲気というのを持ってるんですよね。
しかし、ちゃんと復活してくれたようで、よかったですね。一時は心配しましたから・・・。
どうもありがとうございます〜