スティングの「ラシアンズ」。この曲はプロコフィエフのテーマをもとにした重々しい雰囲気の反戦歌で、曲としては大好きだ。しかし、スティングの歌詞には納得できない部分もある。もちろん、彼が東西の冷戦状態を真剣に扱っていることには共感する。ただ、「ロシア人も子どもたちを愛しているだろう(russians love their children, too)」ということに希望を見出そうとしている点が少しひっかかるのだ。
要するにこの歌は、ヒューマニズムや愛があれば争いは回避できるという発想・願いのようだ。しかし、これはあまりにも楽観的な気がする。逆に「子どもたちへの愛」こそが争いを産むこともあるだろう。「愛」というのは両面的なものだ。身内を愛すればするほど、身内を脅かすものを攻撃したい衝動に駆られる・・・。
それからもう一つ。この曲のスティングは、やや西寄りに見方が偏っているようにも思う。この曲は「ソ連という国が脅威になりつつある」という受身的な雰囲気が強い。しかし、国家間が険悪になる場合というのは、お互いがお互いにとって「脅威」になることが多いのではないかという気がする。そしてお互いに「脅威だ」という思いが高まっていって、どんどん冷静さを失っていく・・・。
これと似たようなことは、今この国でも起きつつある気がする。「あちら」でも「こちら」でも、お互いに対するヒステリックな反応が増えつつあるように見える。僕の勘違いであればいいと思うのだけれど。(ヒステリックな発言はうるさくてよく聞こえるので、実際以上に多く聞こえてしまう・・・)

(こちらでもご紹介しました→スティング@ロハス)
Blog楽しませていただきました。
私はe-アフィリというアフィリエイトサイトを運営しています。
宜しければこちらのサイトで当アフィリエイトに参加してみませんか?
1登録@1000円の成果報酬が簡単な登録で、今すぐ開始可能です。
ご興味があれば是非サイトをご覧下さいませ。
↓詳細は↓
http://e-af.net/?o
私は、U2の最新作、買う前には「結構重くてシリアスな内容かな」と思っていたのですが、
いざふたを開けると、前よりもむしろラブソング色が濃くなっていると感じ、
最初は拍子抜けしました。しかし聴いてゆくうちに、そうか、
「原爆をなくすことができるのは愛の力しかない」
というのが、裏メッセージだと(勝手に)納得しました。
ちなみに私はスティングのこの曲では、
We share the same biologyという歌詞を読んでショックを受けました。
ショックというと違うかな。これはまだかろうじて10代に聴いたんですが、
韻のためとはいえこんな表現を使うというのが、驚いたというか。
ラシアンズ…曲の雰囲気も好きだし、、彼の主張もよ〜く分ります。でも、museさんも言ってる通り、「ロシア人も子どもたちを愛しているだろう(russians love their children, too)」にひっかかりました。ロシア人もって、初めから自分達はそうなんだ!ってコトかい?その段階で相手を差別してないか?ってな疑問を持ってたんです。無差別な愛はやっぱ難しいってコトでしょうか…
U2はずっとシリアスなメッセージを(作品の中に限らず)発してきているので、自然と「裏」メッセージも読めてしまうんですよね。
「We share the same biology regardless of ideology」はすごい表現ですよね。ただ、東西の冷戦が本当に「イデオロギー」のための戦いだったのかは、僕にはちょっと疑問なんですけどね。イデオロギーが異なるだけでは、お互いに相手のことを脅威だと感じる必要はないようにも思えるので。だから、争いの根っこはまた別のところにもあったんだろうなという気がします。
なるほど、たしかに「too」という表現から考えると、スティングの視点がもっとはっきりわかりますね。やっぱり、関係を悪化させているのはソ連の方だ、という色が濃いですね、この曲は。まぁ、当時の欧米の空気としては、それ以外には無かったのでしょうが。
ただ、スティングはこの曲の中で、こういう国家間の対立の雰囲気は政治家の発言によって作られてしまう、というようなことも言っているように思います。これはなかなか鋭いなぁと思いました。各国の大統領や首相が、国内での自分の発言力や影響力を増すために「国家間の対立の雰囲気」を盛り上げるってことはよくあることだと思うんですよね。