2006年03月12日

屋根裏で見つけた名曲@ビリー・ジョエル

フリーローリング・ストーンズと、ロック・バンドのライブ盤を紹介してきましたが、今日はビリー・ジョエルのライブ盤のご紹介。ビリー・ジョエルの初期作品の素晴らしさを伝えるために企画されたライブ盤ソングズ・イン・ジ・アティック」!
【Rock/Pops:ヒ】ビリー・ジョエルBilly Joel / Songs In The Attic (CD) (Aポイント付)←アメリカ盤  
日本盤はこちら(CD EXTRA仕様「ロスアンジェルス紀行」「さよならハリウッド」「僕の故郷」のライブ映像を収録!)→ソングズ・イン・ジ・アティック
視聴はこちら!→Songs in the Attic

アティック(attic)というのは屋根裏部屋のこと。つまり、このアルバム・タイトルには「屋根裏部屋にしまってあった過去の作品を再発見する」といった意味がこめられている。ビリー・ジョエルは『ストレンジャー(1977)』『ニューヨーク52番街(1978)』で大ヒットを飛ばす前は、セールスが伸びずに悩んだ期間が非常に長かったアーティストだ。シングル「ピアノ・マン」のヒットはあったものの、アルバムとしては『コールド・スプリング・ハーバー』『ピアノ・マン』『ストリートライフ・セレナーデ』『ニューヨーク物語』と、ソロ・デビューのあと実に7年もの間、大きなヒットには恵まれなかった(ハッスルズアッティラなどでの活動も入れるともっと長い…)。これらの初期作品の中には録音・アレンジ面で最高の出来とは言えないものもあるが、収録されている曲自体は実に素晴らしいものが多い。これらの曲にもう一度新たな息を吹き込んで世に出したい、というのがビリー・ジョエルの意図であった。

というわけなので、このライヴ盤にはビリー・ジョエルの有名な大ヒット曲はあまり入っていない。活動初期のマイナーな曲が多い。しかし、はっきり言って、ビリー・ジョエルのライブ盤の中ではこの作品が一番素晴らしいと僕は思う。なによりも、このアルバム(1980年)はビリー・ジョエルと彼のバンドが最高潮のときで、演奏のパワーが断然違う。それから、曲の素晴らしさ。しかもこの作品では、それぞれの曲の良さを一番発揮できる場所でのライヴ音源が選ばれている。たとえば、スケールの大きなロック・ナンバーはアリーナでの音源、繊細なバラードはクラブ・ライヴハウスでの音源というように。

地響きのような壮大なシンセサイザーから始まる「マイアミ2017」は、スタジオ録音バージョンよりはるかにパワフルだ。以前も紹介した哲学的な名曲「夏、ハイランドフォールズにて」が入っているのがまた嬉しい。スタジオ録音バージョンからは想像もつかないほどスケールの大きな演奏が楽しめる「街の吟遊詩人は…」は、このアルバムの中で最も好きな曲のひとつ。ビリーは、この曲がドビュッシーを意識したものであることをライナーノーツに書いている(あまりそういう印象はないのだけど…(笑))。「ロスアンジェルス紀行」はどこかのローカル・ロック・バンドの気楽な演奏という感じがして楽しい。ファースト・アルバム『コールド・スプリング・ハーバー』からはもっと演奏してほしかったという気もするが「シーズ・ガット・ア・ウェイ」「エヴリバディ・ラヴズ・ユー・ナウ」の2曲が聞ける。これまたスタジオ・バージョンよりはるかにパワフルな「さよならハリウッド」は、このアルバムからのシングルとして大ヒットしている。ビリー・ジョエルの曲の中である意味で最もロック色の濃い「キャプテン・ジャック」は、若者特有の憂鬱さ、空虚さを吹き飛ばすビリーの強いメッセージに大興奮する。「僕の故郷」はアコースティック・ギターの響きが美しいラヴ・ソング。バレンタインの贈り物として(当時の)奥さんに贈った曲だそうだ。「さすらいのビリー・ザ・キッド」は最近のライブでもよく演奏されるのでファンならよくご存知だろう。「楽しかった日々」もよくライヴで演奏されている曲だが、みずみずしさとパワーにおいて、このアルバムの演奏は最高だ。最後の最後にピアノを少しとちるところはご愛嬌(笑)。

全曲にビリー自身の解説がついていて、さらにプロデューサー、フィル・ラモーンからのコメントもついているのがまた嬉しい。CDジャケットの内部に、ビリーの生い立ちやバンドの写真がたくさんあるのも嬉しい。「楽しかった日々」の直筆歌詞原稿と思われるものの写真も見られる。あまり関係ないが、ビリーが「Whity(シロ?)」という犬と一緒に写っている写真もある。ビリーの飼い犬だろうか?
この記事へのコメント
こんばんは。トラックバックありがとうございます!
先日「ソングス・イン・ジ・アティック」をレンタルしてきてやっとCDで聴くことが出来ました。このアルバム、私にとっては全曲通して1つなんだなぁと改めて感じました。音の良さはやっぱりCDですが、20年前のカセットはレコードに針の降りる音や雑音も含めて愛しいなぁと改めて思ったりもしました(笑)
Posted by NORI at 2006年03月12日 23:05
museさんTBありがとうございます。
新しいブログ雰囲気良いですね。
ソングズ・イン・ジ・アティックは、ビリー聴いた中で初めてのライヴアルバムでした。
少し粗い録音がライヴ感を十分に出ていて聴いてて楽しくさせてくれます。
Posted by nins at 2006年03月13日 00:19
はじめまして!コメント、TBありがとうございました。
中学生の時、ビリーのラジオ番組を録音していて、このアルバムに入っていた曲は知ってた曲が多かったので、発売されてからも聴いてなかったのですが、ブログで知り合った方にすすめられて最近聴いてみました。
すごくいいライブアルバムですよね。とても気に入っています。

Posted by はまっこ at 2006年03月13日 11:56
NORIさん、どうもありがとうございます。一つ一つの曲は録音された場所も違うし、雰囲気も違うんですけど、アルバム全体として気持ちよい流れがありますよね。緩急がいい具合です。
Posted by muse at 2006年03月13日 15:10
ninsさん、どうもありがとうございます!
最近、パソコンを新しくしたんですが、新しいパソコンの画面ではどうも前の背景はまぶしすぎたので、背景を変えてみました。いい感じですか?どうもありがとうございます。
Posted by muse at 2006年03月13日 15:15
はまっこさん、どうもありがとうございます。
この作品はやっぱり、最高の曲の最高の演奏だけを選んだものなので、すごいライヴ盤だと思います。ビリージョエルのライブ盤といえば、僕もこれが一番お薦めですね。
Posted by muse at 2006年03月13日 15:21
TBありがとうございました
初めて聴いたビリーの曲が「さよならハリウッド」なので、特別思い入れがあります
未だにアルバムはこれしか持っていません
Posted by nureyev_1968 at 2006年03月13日 21:07
nureyev_1968さん、どうもありがとうございます。
「さよならハリウッド」は『ニューヨーク物語』で初めて聞いてすごく好きな曲だったんですが、このライヴ盤のを聞いてもっと好きになりました。このアルバムの中では「さよならハリウッド」「キャプテン・ジャック」の流れが一番大きなクライマックスですね。
Posted by muse at 2006年03月14日 13:17
こんばんは!当ブログへTB&コメントありがとうございます!
このライヴ・アルバム大好きですね。暖かみある演奏が最高です。この頃のライブ音源、もっとあるようだからライヴ・アンソロジーとして出てほしいですね!
Posted by 大介(東京都) at 2006年05月03日 22:21
大介さん、どうもありがとうございます。
この頃のライブ音源を集めるとすごいことになりそうですね。あるいは、初期のライブから最近のライブまでのアンソロジーでも楽しめるでしょう。ブートレグはわりと当たり外れのあるものなので、情報、とてもありがたいです。
Posted by muse at 2006年05月03日 22:39
はじめまして。
コメントとTBありがとうございました。
このアルバム、ほんと思い入れがあって、かつ今聴いても楽曲、録音とも最高の1枚だと思います。
自分的にはビリーのアルバムでもベスト3には間違いなく入れたいです。・・・って、別に順位決めなくたってイイんですけどね。(笑)
またお邪魔します。これからもよろしくお願いします。


Posted by mitsu at 2006年07月22日 17:47
mitsuさん、どうもありがとうございます。
楽曲、演奏、ともに最高の一枚ですね。「ニューヨーク物語」は、楽曲はいいものの、アレンジ・録音が少しパンチ力に欠けるんですよね。それ以前の作品でも、『コールドスプリングハーバー』は大好きですが、『ストリートライフ・セレナーデ』『ピアノ・マン』はライブ音源の方がかっこいい曲が多い気がします。
これからもよろしくお願いします!
Posted by muse at 2006年07月22日 18:23
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

絶好調
Excerpt: 土曜日は雪で出かける気になれず家で競馬 京都のメインは池添君にまんまと逃げ切られてがっくし しかし最終で小牧のグランプリスターが見事逃げ切って単勝1340円 馬連は最後アンカツに差されて1着-3着 ..
Weblog: わたしと馬と音楽と
Tracked: 2006-03-13 00:18

Say Goodbye to Hollywood / Billy Joel 【1981】
Excerpt:  「おすすめのライブアルバムを5枚挙げよ」と言われたら、確実にリストアップするであろう、ビリーの「Songs in the Attic」。ご存知「屋根裏部屋にしまっておいた歌たち」。ライブならではのダ..
Weblog: Radio Nostalgia
Tracked: 2006-03-14 20:31

BILLY JOEL / LONG ISLAND 1981
Excerpt: 到着日  2006年5月1日 購入場所 某通販 価  格 送料等込み込み¥4,700 備  考 2CD 1981年6月NY,LONG ISLANDでのグラス・ハウス・ツアーよりビリー・ジョエルの..
Weblog: 無駄遣いな日々
Tracked: 2006-05-03 22:14

ビリー・ジョエル 13
Excerpt: NO.00399 ビリー・ジョエルのライヴアルバム『ソングス・イン・ジ・アティック』 これは驚きました! かつてこれほどオリジナルアルバムよりもライヴアルバムの音がクリアに聴こえた事があ..
Weblog: まい・ふぇいばりっと・あるばむ
Tracked: 2006-07-18 21:58

BILLY JOEL / SONGS IN THE ATTIC
Excerpt: Songs in the Attic 自分が初めて買ったLPがコレでした。なので、スゴク想い出深いアルバムです。当時、兄チャンの持っていた「THE STRANGER」と「52nd STREE..
Weblog: Opportunity [80'S]
Tracked: 2006-07-22 17:36

ソングズ・イン・ジ・アティック(紙ジャケット仕様)
Excerpt: 「ソングズ・イン・ジ・アティック(紙ジャケット仕様)」へのトラックバックを受け付けました。
Weblog: amaseek.jp
Tracked: 2007-03-08 19:59

ビリー・ジョエル 19
Excerpt: NO.00743 ビリー・ジョエルの2枚組ライヴアルバム『ミレニアム・コンサート』 ビリーのライヴに行って来ました! と言ってもこのアルバムは“ミレニアム”を祝うライヴだったので、タイム..
Weblog: まい・ふぇいばりっと・あるばむ
Tracked: 2007-03-09 00:22