2009年04月22日

常備軍は戦争の原因となる(カント)

常備軍は戦争の原因となる」(カント『永遠平和のために』)

『純粋理性批判』などで有名なドイツの哲学者、イマニエル・カント(1724−1804)が「永遠平和のために」という文章を書いているのを読んでみた。国家や君主が戦争をすることに疑問を挟む人などほとんどいなかった時代にあって、どうすれば戦争をなくせるか、平和な世界を築けるかを考察した画期的な論考。この文章に書かれたアイディアが、のちに国際連盟国際連合へと受け継がれていった。

上に挙げたのは、その中の一節。カントは、戦争を無くすための条件をいろいろ考えているのだけど、その一つが「常備軍の廃止」だ。以下に抜粋してみようと思う。

常備軍はいずれは全廃すべきである。
 常備軍が存在するということは、いつでも戦争を始めることができるように軍備を整えておくことであり、ほかの国をたえず戦争の脅威にさらしておく行為である。また、常備軍が存在すると、どの国も自国の軍備を増強し、他国よりも優位に立とうとするために、かぎりのない競争がうまれる。こうした軍拡費用のために、短期の戦争よりも平和時の方が大きな負担を強いられるほどである。そしてこの負担を軽減するために、先制攻撃がしかけられる。こうして、常備軍は戦争の原因となるのである。
 それだけではない。常備軍の兵士は、人を殺害するため、または人に殺害されるために雇われるのであり、これは他者(国家)が自由に使うことのできる機械や道具として人間を使用するということである。これはわれわれの人格における人間性の権利と一致しないことだろう。(訳・中山元)




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現代は「核」の時代であり、カントの発想では対応できない部分もある。しかしまだここから学ぶべきことはある。


ラベル:反戦
posted by muse at 20:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 想い・日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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