ときにどこまでも細く繊細に、ときに甘くやさしく、ときに妖しく狂おしく、ときに激しく魂を吐き出す歌声。このアルバムには「奇跡の歌声」なんていうコピーがつけられているのだが、大げさなコピーに思えないところがすごい。ただ単に「声がきれい」ということではない。最も強調すべきなのは、レディオヘッドのトム・ヨークもなんとか自分のものにしようとしたという、ジェフ・バックリーのすさまじい表現力、全身全霊をかけたその緊張感だろう。
また、彼自身の手による楽曲もまたすばらしい。どの曲もよくよく練られていて、単純には終わらない。「Mojo Pin」「Grace」「Last Goodbye」「Dream Brother」など、曲の中でも変幻自在の歌唱を聞かせてくれるのだ。また、レナード・コーエンのカバー「Hallelujah」や、「Corpus Christi Carol (for roy)」の宗教的な崇高な歌声にも癒される。
97年に亡くなった後にも、いまだにライブ音源の発掘とリリースが続いている。しかし、完成した音源が出されることはもう無いというのは悲しい現実である。

↑
●3000円以上購入で全国送料無料!(一部地域除)ジェフ・バックリィ/グレース
ラベル:ジェフ・バックリィ
【関連する記事】
コメントありがとうございます。
Jeff Buckley は素晴らしいですよね。
俺も大好きです!
ジェフ・バックリィはかなり気になっていました。奇跡の歌声。
メディア等では父親とともに若くして無くなったことばかりクローズアップされています……。
トム・ヨークが目指したというのもすごいですね。だとしたらトムヨークの歌声が好きな自分にははまるはずです。
ジェフ・バックリィは父親ティム・バックリィもミュージシャンだったんですよね。それで、ジェフも最初は「ティムの再来だ」と、父親との比較で語られることも多かったようです。
って、全然違うところにコメント書いてますが(^_^;)
「ハレルヤ」が「ベルリン僕らの革命」に使われていたのですよね? ブログ友だちのレビューにリンクがあったので「ハレルヤ」を試聴してみたら、涙が出そうになってしまいましたよ(;_;)
(アルバムを即買いました!)
なんとなく、リバー・フェニックスとかぶってしまいます、私。
もういないかと思うと、余計に涙が出てきます。
・・・ってお返事遅くなってすいませんでした。コメント・リストをうっかり見落としていたみたいです・・。
ハレルヤは他の人もカヴァーしてますが、ジェフのバージョンは圧倒的なんですよね。霊的と言うかなんというか、すごい空気ですよね、これは。
TBもどうもありがとうございました。本当に、親子そろってどうしてこういう悲しいことになるんでしょうね・・。